後遺障害という言葉を知っていても、どれくらいの期間で認定されるのか知らないケースもあるでしょう。
それどころか、後遺症と何が違うのか分からないという人も見受けられます。
自分が交通事故の被害者になることも十分にありえるので、その際にスムーズに対応できるように正しい知識を身につけておくことが大切です。
後遺障害等級を認定してもらう
交通事故で体が大きなダメージを受けると、後遺症となって残ることは珍しくありません。
そうなると今後の暮らしは非常に不便になるため、後遺障害等級を認定してもらうことがポイントになります。
さらには加害者との示談も速やかに終わらせるのが望ましいです。
ところが、実際にはかなり遅くなってしまうケースがよくあります。
正しい知識を習得しておくことは、そのようなリスクを減らすために不可欠な条件です。
後遺症のすべてが後遺障害に当てはまるわけではないので注意しましょう。
自賠責保険で定められている等級に当てはまるケースのみが該当します。
いずれにせよ認めてもらうには、医師の診断書を用意しなければなりません。
そう言われると、病院に行けば良いだけだと考える人もいるでしょう。
しかし、実際にはそれほどすぐに入手できるわけではありません。
その理由として、症状が落ち着いてからでないと書けないことが挙げられます。
そうなってからでないと、後遺症として残るか判定できないのです。
症状の固定とは?
そのため、診断書が欲しくても診断を受けるだけでは不十分であり、たいていの場合は治療も受けなければなりません。
ただし、しっかり治療を受けていても回復していかない場合もあります。
それどころか悪化してしまうようなケースもあるでしょう。
そういった症状が当然のようになってきたら、後遺障害の判定を行うタイミングになったといえます。
なぜなら、症状が固定されたと考えられるからです。
以上のように、認定を目指すうえで最初に行うのは症状を固定させることです。
もちろん治療によって発生する費用も補償の対象になりますが、その金額は治療への取り組み方にも影響を受けます。
ですから、まずは治療に励んでおいたほうが自分にとってメリットが大きいです。
しかし、その方針を邪魔しようとしてくる存在がいます。
それは加害者側の保険会社であり、治療を切り上げるようにプレッシャーをかけてくることが多いです。
たとえそのような要求を受けたとしても、それに合わせる必要はまったくありません。
治療の期間については、あくまでも医師と相談して適切に決めてください。
ケガの回復力には個人差があるので、症状が固定する期間を正確に予測するのは困難です。
たいていの場合は数ヶ月続けても何も変わらない時点で固定と判断します。
1年を超えることもあるので、長期的に臨む姿勢を持つことが欠かせません。
だいたいの目安が知りたいなら、とりあえず半年ほどだと考えておくと良いでしょう。
無事に医師の診断書を手に入れてもまだ安心はできない状態です。
なぜなら後遺障害の申請を行うのはこれからだからです。
申請してもすぐに結果が通達されるとは限りません。
最低でも1ヶ月ほどはかかると考えておく必要があります。
症状によってはその3倍ほど遅くなることもあるでしょう。
後遺障害の申請方法について
申請の方法は大きく2種類に分けられます。
加害者側の保険会社に行ってもらう方法が1つ目で、こちらを得らんだ場合は自分の作業に手間はほぼかかりません。
申請書を出したら作業は終わりであり、そこから先は保険会社のスタッフに任せることになります。
2つ目の方法は資料集めなどもすべて自分で行う方法です。
当然こちらの方が手間がかかりますが、自分で納得のいく資料を用意できるという利点もあります。
手際よく行えるなら、こちらのほうが総合的に満足度の高い結果になることもあるでしょう。
最終更新日 2025年4月22日